2,「中国(上海)自由貿易試験区」概要

中国(上海)自由貿易試験区は、中国政府が上海に中国(上海)自由貿易試験区(以下「自由貿易試験区」という。)を開設、中国自由貿易区の範疇に属する。この自由貿易試験区は2013年に8月22日に国務院の許可を通って正式に設立し、9月29日午前10時に正式に開業した。第一弾として、国内外の36社が進出(日系なし)。
自由貿易試験区の総面積は28.78平方キロメートルで、上海市の面積の1/226に相当している。範囲は上海市外高橋保税区、外高橋保税物流園区、洋山保税港区と上海浦東空港保税区などの4つの税関の特殊な管理監督地区になる。

9月27日に公布された自由貿易試験区に関する「全体方案」では、金融、投資、貿易、法制等の改革の方向性が示された。
①金融面では、リスクコントロールが可能な範囲で、人民元の自由化、金利の市場化、人民元クロスボーダー取引等を試験的に実施すること、
②投資面では、金融、旅行、海運等を含む18業種の開放拡大、
③貿易面では、手続の簡素化、
④法制面では、外資企業に係る法律に基づく審査・批准の手続の変更を今後3年間で調整することなどが盛り込まれた。

規制緩和を実現するための具体的な法令についても一部は公表されたころであるが、なお不明な点も多い。

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